ならまち月燈のてい鍼治療

土曜日担当の尾垣幸枝です。

 

ここでは、ていしん治療について記したいと思います。

 

まず「ていしん」とは、刺さない鍼のことを指します。刺さない鍼というと、皆さんにものすごく驚かれますが、刺さなくても治療が出来るのです。今からそのことについて説明したいと思います。

 

どのように治療するかと言いますと、一般的によく「ツボ」という言葉は使いますね。鍼灸

や指圧はその「ツボ」に働きかける治療であることは、周知されていると思いますが、てい

しん治療においても「ツボ」に働きかける点は同じです。

 

 

その働きかけに関して、一般的な鍼灸治療では、鍼を刺したり、お灸を施したりしますが、

ていしん治療では肌に接触するだけです。触れるだけ!と聞いて一層驚かれる方も多いと思

います。

 

 

古代中国の偉い治療者はこう考えました。「体には経絡という気(エネルギーとも言い換え

てもいいと思います)の通り道があり、その経絡が詰まったり滞ったりすると、病気にな

る」と。また経絡中にあって、気が出たり入ったりするところをツボと呼び、鍼灸、指圧に

よる治療は、ツボに働きかけて疎通を良くすることによって、患者さん自身が元々持ってい

る自己治癒力を回復させていくのだと考えられています。

 

つまり、気の流れを良くさせることが、なりよりも重要な治療なので、どのようにツボにア

プローチするかということが大切になります。その働きかけのひとつに、鍼を刺す、手で押

すということがあるということなので、「鍼を接触させる」だけの行為でも、気を扱うこと

が出来るならば、治療なのです。

 

 

ここからは、私自身がていしん治療の患者側となってみて感じたことを書きたいと思いま

す。

 

最初の印象は皆さんと同じように、?が頭の中でいくつも並んでいました。

 

当然のことながら、鍼治療は刺すものとしか思っていなかったからです。

 

しかし、実際の治療を受けてみて、すぐにそれは?から!に変わっていました。

 

「体の中に白い花が一瞬咲いたイメージ...!!なにこれ?」

 

おおげさではなく、本当にそんな感じを受けました。

 

今から思えば、気が体の中に入ってきた感じをそのように捉えたのだと思います。

 

しかしながら「気」というと、一気にいかがわしいような感じがしますね。

 

そう思うのは普通だと思います。

 

しかし、日常生活の中で案外「気」というものを使っているんですよね。

 

例えば気配なんて言葉もそうです。

他にも「気色が悪い」なんて言葉は何となく居心地が悪い、気持ちが悪い時に使いますよね。

 

この「何となくそのように感じる」というのが、「気」だと思います。

 

目にははっきりとは見えないけれど、確実にあると感じるもの。

 

「気」のことをそのように感じて頂ければいいと思います。

 

 

 

以下はていしん治療のメリットです。

 

メリット1、刺さない為、感染症にかかったり、気胸のリスクなどが0に近い。・・・今は

使い捨ての鍼が使われていることが多いので感染症のリスクはほとんどありませんが、深く

刺しすぎると気胸の危険性がある体の部位は存在します。それに対してていしん治療は、肌

に刺入することがないので、そういったリスクを回避できます。

 

 

メリット2、刺入しませんので、肌に直接する消毒も必要ありません。・・・敏感肌の方や

アトピーの方の中には、消毒液が皮膚にしみて痛いという方がいらっしゃいます。ていしん

治療では、皮膚に直接的な消毒行為は行いませんので、消毒が苦手な方にも安心です。

 

 

メリット3、鍼治療に痛い、怖いイメージがある...ていしん治療は刺しませんので安心して

下さい。・・・通常の鍼治療も今はほとんど痛みはありませんが、それでもやはり刺される

のは嫌という方は沢山いらっしゃると思います。そういった方にもていしん治療はおすすめ

です。

 

 

メリット4、過去に鍼灸治療を受けたことがあるが、治療後に気分が悪くなった。...ていし

ん治療は弱刺激なので、体がとても敏感な方にぴったりです。・・・多くの鍼灸院や治療院

を廻ったけれど、刺激が強すぎてかえって具合が悪くなったという方は、一度ていしん治療

を受けてみて下さい。最小の刺激で、大きな効果をもたらします。

 

 

最後にデメリットも書いておきます。

 

刺激がほとんど無い為、刺激が強い治療を受けないとやってもらった気がしない人には不向きかもしれません。

 

しかしながら、気が通った時に、ほわっとするような温かさを感じたり、呼吸がし易くなったりと、治療の気持ちよさを体感して頂けると思いますので安心してください。

 

 

まずはどんな治療なのか実際に受けに来てくださいね。