五十代のこころとからだ

五十代も前半と後半では、個人差があります。

 

閉経を、順調に経過されるととても爽快に、今までで一番体調よく過ごせている方もいらっしゃるでしょう。

 

でも、更年期症状とされるいわゆる不定愁訴、冷えやのぼせ、ホットフラッシュ、首、肩のこり、頭痛、不眠、抑うつ状態に悩まれている方も多いです。

 

独身の方は、働き続けられて、職場の中で一定の評価を得てご自身の居場所を確立され、趣味も多彩に習い事や旅行に飛び回っていらっしゃる。

 

結婚をどうするか、出産をどうするかなどの選択肢に一旦ケリをつけて、自分自身を生きることに迷いがなくなってきます。

 

しかし一方で、定年退職後へのぼんやりとした不安や、力関係の変わった実母との関係、介護をめぐっての兄弟との葛藤など、今まで未知だった悩みにこころが沈むのもこのころです。

 

 

 

既婚の方も、子どものあるなしにも大きく関わりますが、子どもの巣立ち、または子供が巣立たないことによる葛藤、夫との関係、義理の家族の介護など、あらゆる関係性が変わっていくことで、その変化にこころとからだが追い付かなくなるということがあります。

 

からだからみてみますと、腰椎の弾力性が失われている方、仰臥位になると右足が内側に入っている方、左肩甲骨の内側の深いところに硬結がある方が多いです。

また、骨盤底筋の力が落ちてくることで、排泄や性的なトラブルも抱えやすい時期です。

 

どの徴候も、深く眠れていない、リラックスが出来ていない、眠っている間も頭が働き続けていることをあらわしています。

 

まず今、ご自分がなにをつらいと感じているのか?

なにに氣をつかい、なにに貴重な氣を消耗してしまっているのか?を把握し、

からだのどこに力が入っているかを感じていただきます。

 

そしてまず力を抜き、大切なことに氣をつかうことができるようになると、

からだの変化にともなってこころがかわり、

ひとつ上の視座からご自分とまわりとの関係性を見直すことができます。

 

疲れが取れない、眠れない、それはからだからの大事なSOSです。

 

内臓や骨盤底筋を直接触ることはもちろんできませんが、あなたの氣、血、水に働きかけて、めぐりをよくし改善する力が東洋医学にはあります。

 

これからの後半生のエイジングを楽しむために、まずはじめの一歩を踏み出しましょう。