女性は十代で初潮を迎え、不安定な思春期を通り過ぎ、二十代は身体的には一応の完成形として成熟した存在となります。
ですが社会的にみると、二十代前半で大半の女性が仕事を持つようになり、仕事を続けるか否か、結婚するのかしないのか、子どもは産みたいのかそうでもないのか、現代の多様な選択肢の中で迷いも多い時期です。
女性であることを受け入れ楽しめるかどうか、自分が選んだ選択肢に自信がもてるかどうかで、こころもからだも大きく変化します。
二十代の患者さんのお悩みで一番多いのはPMS(月経前症候群)、月経困難症です。
頭痛、肩こり、腰痛、イライラ、だるさ・・などの症状を特に月経の2週間前ぐらいから、感じるようになるのなら、月経による女性ホルモンのバランスの変化に影響されていると考えていいでしょう。
PMSは骨盤の動きと深く関係しています。月経周期と骨盤の動きは連動していて、月経の後から排卵までは骨盤はぎゅうっと縮み、排卵後にちょっとゆるんで柔らかさがでます。
しかし、排卵後にゆるむゆるみかたが足りなかったり、左右差が大きくなってしまうと、疲れや頭痛などの不調としてあらわれることがあります。
排卵から生理前までは排卵前と比べてゆるんで広がる時期なので、脱力しリラックスして、こころが安定していくのが本来のありかたのはずなのですが、慢性的に骨盤底部が緊張し、ゆるまない方が多いように思います。
骨盤は月経の他にも、集中、緊張や、呼吸、寝ているか起きているかなど、また季節の中のリズムや、大きくライフサイクルの中でも様々な要因で動いています。
よく、骨盤矯正というような言葉を見かけることがありますが、本来の骨盤の動きを考えれば、骨盤は決して矯正されるような存在ではなく、その開閉を活かしより自然な動きを助ける、または取り戻すものです。
ならまち月燈では、鍼でもお灸でも指圧でも、骨盤の自然な動きに着目して治療します。
仙腸関節とよばれる、仙骨と腸骨の継ぎ目にアプローチすることもありますが、それはほとんど気づかないほどのソフトな施術です。
ぐいぐいと圧迫しなくても、骨盤のまわりの筋肉に鍼をささなくても、あなたの骨盤の動きたがっている方向に手を添えるだけで、からだは変わっていきます。
そして、からだが安定してくるとこころも安定してきます。
まず、自分のからだの状態を知る。じぶんのからだに興味をもつ。そこから始めてみませんか?